建物の老朽化、所有者の高齢化、賃貸化に伴う外部オーナーの増加によって役員のなり手不足、社会的劣化に対応したくても積立金不足により断念することで陳腐化が進み、魅力が薄れる状態になってくるという条件が整うと、小規模マンションを取り巻く将来の環境は厳しくなります。
老朽化とは、築38年以上の旧耐震物件、小規模とは、総戸数50戸以下のマンションとしましょう。
人口減少によりこれからマンションは今まで以上に選別され、上手く管理しないと「住みたくない」「売れない」「貸せない」の三重苦となり、負動産物件になってしまいます。
管理費・修繕積立金ともに少額で長年管理してきたマンションでは、管理方法を替えるための大幅な値上げや建替えの検討も実施できないのが現状です。良い点は、設備が複雑ではないため維持費が安価であるということで、管理会社に委託せず自主管理のところもあります。
このようなマンションは、今後どの様にすればいいのでしょうか。所在する周りを見回して、近くに同じような年代・規模・環境のマンションがないか?探してみましょう。
例えば、40戸のマンションが3つ集まれば120戸となり、スケールメリットが生まれます。管理会社を同じにして、法定点検も3物件で一日作業にすれば、業者の効率もあがり、費用も抑えることが出来ます。植栽管理も移動を含めて1物件で最低半日作業になりますが、近隣の場合は3物件を一日で作業できる可能性があります。このように集まることで効率を上げ費用を抑えられます。
役員のなり手不足も3つを一人の外部専門家に委託することが出来れば、自分たちが中心で運営しなくても管理が出来る可能性があります。
管理面のみ共同で行い、総会や費用の負担を各マンション単位で行う方法が、費用を抑え、役員のなり手不足も解消出来る方法ではないでしょうか。
このようなケースはまだ見たことがありませんが、将来のマンション管理方法として、時間はかかると思いますが、どこかでチャレンジ出来ればと考えています。