マンション管理のポイント

(27) 管理規約の改正

 マンションライフは、管理規約を中心に使用細則、細則や入居のしおり等に基づいて運営されています。平成25年のマンション総合調査では、98.4%のマンションに管理規約が存在していました。

 ただし、同調査で管理規約を改正したことがあると回答した管理組合は71.8%、最終改正年は平成22年以降が58.9%と一番多く、平成17年~21年の間が20.1%と続きました。

 

 「管理規約」は分譲業者や管理会社が個々に作成し、内容も異なっており、過去に適切に機能していないことがありました。そこで、旧建設省が昭和57年住宅宅地審議会の答申を受けて、関係団体に管理規約を作成する際の指針として活用するように「中高層共同住宅標準管理規約及びコメント」として通知しました。

 その後マンション標準管理規約は、昭和58年、平成9年・16年・23年・28年に改正されました。平成16年の改正は、平成14年の区分所有法改正に伴ない改正されました。

 

 平成28年の主な改正点は、運営の選択肢を広げるものとして①外部の専門家の活用②議決権割合、規定の明確化による適正な管理として①コミュニティ条項等の再整理②管理費等の滞納に対する措置、社会情勢に即した改正として①暴力団等の排除規定②災害時の管理組合の意思決定方法③管理状況の情報開示の7つがあげられます。

 

 現在ある管理規約と現状が合ってないというマンションがあります。例えば、ペット飼育は管理規約では禁止とされていますが、飼育している区分所有者の数が多い状態だと今さら禁止と理事会が躍起になっても現実味がありません。輪番制理事会だとチェックや引き継ぎがうまく機能しなくて、最初に黙認した理事会からずっと負の管理状態を引き継ぐことになってしまいます。

 この様な場合は、現状を調査の上、「管理規約を現状に合わせて改正するのか?」「現状の管理規約のルールに従わせるのか?」管理規約のペットの部分を一時凍結することも含め、「どの様にするか?」をよく話し合い、解決する必要があります。

 

 マンション標準管理規約が、改正されたから同じように管理規約を改正しなければならないという訳ではありません。マンションにはそれぞれ歴史があり、進め方・方法は異なりますので、自分たちのマンションが適正に管理ができ、生活しやすいように話合い、どの様にしていくか決めることが大切です。

 

お知らせ

2023.02.25

マンション管理のポイントマンションにEV車用充電設備とV2Hの設置」を追加しました

 

2023.02.09

マンション管理のポイントペット問題vol.1ペット問題vol.2を追加しました

 

2022.12.14

マンション管理のポイント「管理の主体は管理組合である」と言われているがを追加しました

 

2022.12.14

マンション管理のポイントに見積りのチェックポイントVol.1を追加しました

 

2022.10.12

マンション管理のポイントに理事会方式VS第三者管理方式を追加しました

 

2022.08.25

マンション管理のポイントに駐車場収入と修繕積立金を追加しました

 

2022.03.29

マンション管理のポイントに外部区分所有者と管理協力金を追加しました。

 

2022.03.28

マンション管理のポイントに管理費用の削減 Vol.2を追加しました。

 

2022.03.27

マンション管理のポイントに自主管理を追加しました。

 

2022.01.25

マンション管理のポイントに役員の役務承継についてを追加しました。

 

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