建築当初から決まっていた管理会社に対して不満が溜まり、ついにリプレイスに踏み切ろうとする管理組合、二つの老いの到来で今まで自主管理で頑張って来たが将来に向けて維持管理の委託先を考え始めている管理組合とそれぞれ異なる環境ですが、自分たちに合った良い管理会社に委託したいという思いは同じです。
会社の方針、実績、近隣での受託件数など考慮する点はいろいろありますが、管理会社の選定ポイントに加えてほしい二点をあげてみますので、ご参考にしてください。
一点目は管理会社の財産である「人」にどれだけ投資しているか? 調べてみる、聞いてみてください。維持管理に関することは多岐にわたり知識と経験が必要になります。それを補うのが教育・研修です。
物件担当のフロントマンへの段階ごとの研修制度はどうなっているか、管理人さんの採用から現場に送り出すまでの教育と配置後に定期的に研修が行われているかなど確認してみましょう。
二点目は、協力会社の存在です。管理維持を推進して行くには、いろいろな技術や経験が必要な専門分野が含まれ、管理会社一社では賄いきれません。会社の方針を理解し、努力してくれる協力会社をいくつ持っているかが管理会社の総合評価につながります。
しっかりした点検を実施し、状態を報告の上、改善策の提案と見積りに沿った工事ができれば、担当物件を安心して頼むことができます。そして、その物件で緊急案件が発生しても日ごろの点検・工事の状態を把握している会社なので対応もスムーズと評判がいいはずです。
技術力と提案力のある協力会社は見積り金額も適正なことが多いのです。どのような会社が協力会社として登録されているか尋ねて確認してみましょう。
管理組合も「どんな管理のマンションに住みたいか」明確なメッセージを管理会社に伝え、提案をみて選定することです。
価格だけに目を向けず、安心して暮らすために点検・工事・緊急時の対応と総合的な評価が必要です。
現状の管理と提案された管理方法を比較して議論し、実際に管理しているマンションを視察するなどして、ゆっくり時間をかけて進めることをお勧めします。